アガベを発根させてみた
2022.11.10
こんにちは。
ジェイウッド本宮店の矢澤です。
だいぶ冷え込むようになってきましたね。
本宮店のお庭の木々も落葉が始まり、朝の落ち葉掃きが日課となっている今日この頃です。
ところで皆さま、アガベはご存知でらっしゃいますか?
北中米原産の植物で、メキシコではあのテキーラの原料になったりいたします。
日本でも愛好家が増えているようで、特に男性人気が高く、
私の地元では古着屋さんで展示販売していたり、
専門店さんが年月かけて美しくフォルムを整えて販売していたりと、
多くの人々を魅了しております。
ネット上では、「アガベ沼にはまる」とよく言われてますね。
私もそんな沼った一人です。
しっかり根がはり、カタチも整えられ、鋸歯(トゲの部分)が美しいものなどや、
レア銘柄はとんでもない価格で流通しているため、なかなか手が出ません。
そもそも、メキシコ原産の高価な植物を岩手で越冬させること自体、枯れリスクを伴うもの。
そこで私は仕入れが安く済む、
検疫を通り、輸入されたばかりのベアルート株を購入して、発根管理から始めることに
いたしました。
私のアガベ発根チャレンジデビュー作、
アガベ チタノタ 白鯨です。
根も葉も枯れ始めている状態ですね。
古い根は取り除いてしまいます。
枯葉と古根を取り除いたら、ベンレートで切り口を殺菌し、
発根促進のルートンを塗布します。
こんな感じです。
その後、鹿沼土、ゼオライト、軽石他、
いろんな発根系ユーチューバーさんたちのアイディアを参考にブレンドした、
ヤザワオリジナルブレンド培養土に植えて腰水管理をすること約二週間、
成功いたしました!
ひと夏超えて、鋸歯もだいぶいかつくなり、新芽も展開してきております。
続いて、アガベ ユタエンシス エボリスピナです。
枯葉とくすんだ緑色の葉といかつい鋸歯がとてもかっこよく、
ずっとほしかった一品です。
本宮店長沼さんに紹介してもらった、奥州市水沢の作家さんに作って頂いた鉢が
とても似合ってます。
デビューがうまくいき、調子に乗って高額商品に手を出し大変な思いを致しました。
G.W.明けから管理をはじめ、まさかの4か月発根せず。。
9月にようやく発根いたしました。
その間に葉の痛みも進み、残しておきたかった枯れ部分も除去、
何回かのリセットという名の手術と、処方箋を変え、ようやくです。
この子は高山性のアガベなので時期が悪かったかな?などなど、検証材料山積みです。
でも、生き残ってくれてほんと良かった。大事に育てます。
続いて、アガベ チタノタ ブラック&ブルーです。
青白いぐしゃっとした丸葉と、黒みがかった鋸歯がかっこいい人気種です。
こちらは信楽焼の鉢に合わせてみました。
だいぶ傷んだものが届きました。。
同じ要領で行い、こちらは意外と早く根が出てきました。
傷み具合がむしろ味があり、お気に入りです。
最後は、アガベ オアハカ オテロイです。
普通のオテロイとメキシコのオアハカ原産オテロイは区別されるようです。
このいかついフォルムと枯葉とのコントラストにやられてしまい、
いつかはチャレンジと思っておりました。
もちろんエボリスピナ同様、厳しい戦いになるのは分かったうえで。。
生きてるのか死んでしまっているのかさえよくわからない状態。。
でしたが、
見えますでしょうか?
微発根ですが白い新根が出てきました!
個人的には祝杯ものです。
プロが育てた芸術作品もいつかは欲しいなと思ってますが、
手塩にかけて発根させたアガベには愛着が出ますね。
これから本格的な冬をむかえ、アガベ達には厳しい季節となりますが、
自作温室でしっかり育てていきたいです。
以上、
NO BOTANICAL, NO LIFE